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終身雇用の終わりの始まり〜業績好調でも踏み切る「黒字リストラ」 (1/16)

2020/1/16 17:54

終身雇用の終わりの始まり〜業績好調でも踏み切る「黒字リストラ」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200116-00000012-nshaberu-soci&p=1
2020/01/16(木) 17:30配信 ニッポン放送

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(1月15日放送)に作家・ジャーナリストの河合雅司が出演。大企業が実施する「黒字リストラ」の背景について解説した。

終身雇用の終わりの始まり〜業績好調でも踏み切る「黒字リストラ」
ニッポン放送「ザ・フォーカス」

黒字なのにリストラ〜背景に少子高齢化が関係か
ニッポン放送「ザ・フォーカス」

東京商工リサーチによると、2019年に早期・希望退職を実施した上場企業が35社にのぼり、対象者は1万1351人に達したことがわかった。1万人を超えたのは6年ぶり。日経新聞によるとリストラを実施した企業の57%が、業績が好調で黒字の企業だった。また、理由について毎日新聞は「70歳までの長期雇用を見据える」「セカンドキャリアを支援」などと分析している。

森田耕次解説委員)早期退職や希望退職の対象者は、1988年〜1992年に就職したバブル世代を含む、40代後半〜50代が中心ということです。業績が好調な電気大手などの企業でもリストラに踏み切るということで、「黒字リストラ」と言われているようです。オリンピック後の景気後退の備えなど、その辺りが背景にあるのでしょうか?

河合)それもあると思いますが、もっと言うとその先を見越しての動きだと思います。若い人が減って行くので、会社の中心になるような人たちにきちんとした処遇をしないと、若者が採用できません。また技術革新があまりにも早く、ベテラン社員の再教育ではなかなか新しい技術に追いつけないこともあって、若い人の配分を多くするためにも、ベテラン勢でとりわけ技術革新について行けない人を早期リストラすることで、人件費をやり繰りしようという思惑があるのです。リストラは会社側の理屈になるわけですが、(リストラ対象とする人に対しての会社外の思いには)早めにセカンドキャリアへ転じて行くチャンスを広げようということでもあるのですよね。黒字で組織体力があるうちに、ベテラン勢に辞めてもらおうという動きが強まって来ており、2019年は「リストラ元年」と言われるのです。

森田)確かに、少子化で若手や中堅社員が不足して来る。一方で、バブル期に大量採用した中高年が余ってしまうという状況があるわけですね。

河合)もう1つ理由があります。政府も法律を変えて、70歳まで働く社会にしようということですので、会社の組織全体としては人件費の膨張が起こって行くのですよ。どこの会社もそうたくさん人件費を確保できませんので、まんべんなく賃金を下げるやり方か、どこかで人数を絞るやり方になるということですね。(まんべんなく賃金を下げることは現実的ではないので)まだ転職ができる年齢で、しかも人件費が高く、技術がすぐに陳腐化する時代について行けない人を中心として、セカンドキャリアへというのが経営者たちの思いなのでしょう。

森田)厳しいですね。バブル期採用の人たちは50歳くらいになっていて、我々とも近い世代です。

終身雇用の時代が終わり、優秀な人材の流動化が始まる
ニッポン放送「ザ・フォーカス」

河合)よくよく考えてみると、終身雇用の終わりの始まりなのだと思います。もはや、1つの会社に優秀な若者がずっと勤めることにはならないのですよ。問題は、これ(黒字リストラ)を若い人がどう見ているのかということです。いずれ自分もそうなると思うわけでしょう。自分も技術の進歩について行けない年齢になったら、追い出されるのかと見ているので、それはみなさん備えますよ。これから少子化で若い人材が減るなかで、日本はとりわけ優秀な人材の流動化が進んで行くのでしょう。それは決して悪いことではありません。1つの会社が優秀な人材を抱え込む時代ではなくなって行くという、大きな流れの1歩が「黒字リストラ」だと思います。

森田)給与の比較的高い人たちが対象になるということは、年功序列も崩れて行くということですね。

河合)組織にきちんと利益を出すような人たちに、たくさん給料を払わなければ、日本どころか世界中の企業に優秀な人材がわたってしまいます。

終身雇用の終わりの始まり〜業績好調でも踏み切る「黒字リストラ」
ニッポン放送「ザ・フォーカス」

人手不足倒産が問題に〜中小・零細企業が次々に倒産
ニッポン放送「ザ・フォーカス」

森田)一方、2019年の全国の負債額1000万円以上の企業倒産件数を見ると、東京商工リサーチの調べでは、2018年に比べると1.8%増えて8383件。前年を上回るのは、リーマンショック以来11年ぶりということです。消費税増税や人手不足、自然災害などもあるのでしょうが、倒産の9割に当たる7347件が従業員10人未満ということで、零細・中小企業がどんどん倒産する状況になっていますね。

河合)人手不足倒産が多く言われたのも2019年の特徴だったわけですが、仕事があるのに人手が足りなくて追いつかない。新しく人を雇おうとすると、高い賃金を払わなければいけない。高い賃金を払って集めると、それほどの仕事があるわけではないので収益が悪化し、倒産してしまうという悪循環が広がっています。人口減少のなかでの人手不足が起こっていることもあるし、景気がよくなったことによる人手不足もあるのですが、いずれにしても(人口減少で)日本のマーケットは縮んで行く状況にあります。消費者も減るような事態が次の段階にやって来るということなので、人手不足で上手く回らないことを悩むだけでなく、いまの人手でどうやってきちんとした利益を上げて行くのかという組織の構造転換、会社の収益の構造転換を考えなければいけない時期に来ているのだと思うのです。仕事そのものが急になくなるわけではないので、会社の規模やマーケットが小さくなるなか、どこに企業としての均衡点があるのかを考えて行かないと、もっと企業倒産は増えると思います。

森田)売り上げだけを求めても、マーケットがしぼんで人も減って行くわけですから、そこには力を注ぐ必要がなくなって来るのですね。

河合)人手不足だと言って一生懸命に人を集めても、買ってくれる客が減って行く時期が、少しずれてやって来るのです。

森田)そして、人件費だけ上がったままになってしまうと。

河合)そうすると、尚更倒産リスクが高まることになるわけですね。

 

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