NHKニュース 2012年5月7日
6日に決選投票が行われたフランス大統領選挙は、野党、社会党のオランド氏が現職のサルコジ大統領を破って政権交代を果たし、フランスで17年ぶりに社会党の大統領が誕生することになりました。
フランス大統領選挙は、6日、決選投票が行われ、日本時間の7日午前3時までにすべての投票が締め切られました。
フランス内務省の発表によりますと、開票がほぼ終わった時点で、オランド氏の得票率が51.7%、サルコジ大統領が48.3%となり、オランド氏が当選しました。
オランド氏は、日本時間の午前4時半ごろ、地元のフランス中部のチュールで演説し「フランス国民は変化を選択した。私は国に尽くしていく。変化は今始まる」と勝利を宣言しました。
そのうえで「ヨーロッパでは、もはや財政緊縮策だけが選択肢ではない。私の役割はヨーロッパに経済成長と雇用の促進、それに繁栄の道を与えることだ」と述べ、特にドイツとの協力関係を重視しながら、ヨーロッパの信用不安対策に取り組む考えを示しました。
また、これに先だって、サルコジ大統領はパリ市内で演説し、敗北を認めたうえで、オランド氏に電話をかけて「厳しい状況にあるが頑張ってほしい」とお祝いのことばを伝えたことを明らかにしました。
オランド氏の当選によって、フランスでは1995年に退任したミッテラン大統領以来、17年ぶりに社会党の大統領が誕生することになりました。
ヨーロッパでは信用不安による影響で去年、イタリアやスペインなど各国で政権が退陣に追い込まれており、フランスでも政権交代が起きたことで、今後のヨーロッパの信用不安対策の行方が注目されています。