「再稼働反対」「原発なくせ」「子どもを守れ」。22日夕、約4万5千人以上の声が首相官邸をつつみました。野田内閣が関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を決めたことにたいして、撤回を求める市民たちの地鳴りの唱和です。
首都圏反原発連合の有志がインターネットのツイッターを中心に呼びかけてきた抗議行動は、野田首相が記者会見で「再稼働すべきだ」と表明した8日には4000人、再稼働を決定する前日の15日には1万2000人が官邸前を埋めました。
(写真)大飯原発再稼働の撤回を訴える人たち=22日、東京・首相官邸前
この日の行動は再稼働決定後初めてとりくまれたもので、3月の行動開始以来最大規模になりました。ツイッターによる参加呼びかけの拡散数は1万4千になっていました。
行動開始前から続々と人が集まり始め、「再稼働反対!」と、官邸に向けて怒りのコールが途切れることなく続きました。参加者たちはハンドマイクで思いのたけを訴えました。行動の終了後も多くの市民が残り、肉声で訴え続けました。
7カ月の長男を抱いて金沢市から駆け付けた女性(32)は「原発のない安心して暮らせる未来を子どもに渡したい」。若者から高齢者まで多彩な参加者にはげまされたといいます。「一部の人の利権のために物事が動くのはおかしい。できるところから声をあげていきたい」と語りました。
埼玉県川口市の女性(25)は「インターネットで(この行動を)知って、今日初めてやってきました。集会やデモに参加するのは勇気がいるけど、傍観しているだけでは原発に賛成しているのと変わらない。一人ひとりが声をあげて意思をしめさなければと思います」と話しました。
7月16日、都内で開催される「さようなら原発10万人集会」呼びかけ人の落合恵子さん、鎌田慧さんも参加しました。ミュージシャンの後藤正文さん、TOSHI−LOW(トシロウ)さんの姿もありました。
◇ 大阪市の関西電力本店前でも、1500人の市民が再稼働反対を訴えました。