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時事ドットコム 2013/08/19)
全日空の客室乗務員を正社員として採用することを発表する河本宏子取締役=19日午後、国土交通省(写真省略)
全日本空輸は19日、現在は契約社員のみとしている客室乗務員の採用形態を2014年度から全て正社員に変更すると発表した。格安航空会社(LCC)などとの人材獲得競争が激しくなっており、優秀な客室乗務員を確保するのが狙い。正社員になると、子育て期間中に勤務日を減らせる制度を使えるようになるが、賃金水準は現状とほぼ変わらないとしている。
全日空は運航便数の増加に伴い、客室乗務員の採用を増やしている。現在は1年更新の契約社員となり、3年経過した時点で希望すれば原則として正社員になれる。12年に相次いで就航したLCCなど就職の選択肢が広がっているため、当初から正社員として採用し魅力を高める必要があると判断した。
全日空は、バブル崩壊で収益環境が悪化した1995年度以降、客室乗務員を契約社員に切り替えた。労働組合などは、緊急時に乗客の安全を守る客室乗務員を契約社員にすれば安全性が低下するとして反対したが、同社はコスト削減に必要として実施した。客室乗務員の平均年間給与は約450万円と、パイロットや一般社員に比べ低水準となっている。
日本航空も95年度に客室乗務員を契約社員化しているが、今後の対応は未定としている。