毎日新聞 2014年08月01日 19時46分(最終更新 08月01日 20時02分)
労働法令に抵触する不払いや長時間労働をアルバイトに強制する企業などに対抗しようと、首都圏の大学生らが1日、労働組合「ブラックバイトユニオン」(佐藤学代表)を結成した。正社員と同じようなノルマを課したり、学校生活に支障が出る勤務体系などから「学生労働者の権利を守る」のが狙いだ。
ユニオンには大学生と大学院生計20人が参加。残業代の不払い(塾講師)▽ノルマに届かない分の空揚げを自腹購入(コンビニエンスストア)▽商品を作ったことがないまま1人勤務を命じられた(ファストフード店)−−などの経験があるという。
メンバーの大学3年生の男性(21)は「仕送りの減少などで学生アルバイトは、余暇に充てる資金を稼ぐ手段から生活費を稼ぐものへと役割が変化している。簡単には辞められないし、次の仕事がすぐに見つからなければ生活が成り立たなくなる」と語った。
ユニオンでは労働法の学習会や問題解決の支援を行う。また、3日午後1時から同4時まで電話相談「ブラックバイトホットライン」(0120・987・215)を開設する。【東海林智】