しんぶん赤旗 2014年5月1日
(写真)質問する吉良よし子議員=24日、参院総務委(省略)
日本共産党の吉良よし子議員は24日の参院総務委員会で、地方公務員の勤務評定を廃止し、能力評価と業績評価を中心とする人事評価制度の導入を各自治体に義務づける地方公務員法改定案について「地方公務員の仕事に成果主義はなじまない」と批判しました。
吉良氏は、この10年間で人事評価制度を導入した自治体が全体の34・6%にとどまっていることを示し、「自治体の規模や実情に合わなかったからではないか」と指摘。民間企業でも、成果主義に基づく賃金体系の「見直し」を求める意見が相次いでいることを示し、「5段階評価で『できた』『できない』などとランク分けされる職場では、上司の顔色ばかりうかがうことになり、公務員の目が住民に向かなくなるのではないか」とただしました。
新藤義孝総務相は「一生懸命に仕事をしたことが、自分の評価につながり、モチベーションが発生する」と同制度を持ち上げました。
吉良氏は、人事評価制度の「相対評価」を導入した大阪府では、1000人以上の職員が下位ランクに落ち、職員への調査では、評価者の74・7%、被評価者の70・4%が「資質・能力・執務意欲の向上につながるとは思わない」と答えていると指摘。「職員の意欲低下につながりかねない」と厳しく批判しました。