プロ野球若手選手、「引退後が不安」69% NPB調査

http://www.asahi.com/articles/ASH1Z0DHZH1YUTQP01Z.html
朝日デジタル 2015年2月8日

 日本野球機構(NPB)は、プロの若手選手を対象に実施した「セカンドキャリアに関する意識調査」の結果を発表した。引退後の生活に不安を感じている選手は調査開始から8年目で初めて70%を割ったが、依然69・3%と高率。一方、引退後に最もやってみたい仕事は「高校野球の指導者」がトップで23%だった。

 2年前からスタートした元プロの学生野球資格回復のための新制度が、指導者を目指す上で追い風になっているようで、引退後に資格回復研修の受講を希望する選手は76%に上った。

 アンケートは昨年10月、宮崎県でのフェニックスリーグに参加した若手選手244人(育成選手含む)を対象に無記名で行われた。平均年齢は23・9歳で、平均年俸は約955万円。引退後の希望職業は高校野球指導のほか、プロや小中学生の野球指導、社会人チームでの現役続行など野球界に携わる仕事が目立った。

 一方で、一番やってみたい仕事に「一般企業の会社員」と答える選手が増加傾向にある。2010年の3%から、今回は8%に。練習の合間に、読書や英会話を勉強するなどして教養をつける選手も少しずつ増えているという。

 NPBセカンドキャリアサポート担当の手塚康二さんは「一般企業を目指したいという選手が増えているのは個人的にうれしい。野球選手は、一つのことに集中する力があるので社会でも通用する人材が多いと思う」と話す。(山口裕起)
 

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