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朝日デジタル 2015年3月12日
写真・図版(省略)
「都留文科大学学生ユニオン」結成について会見する共同代表の藤川里恵さん(右)と、首都圏青年ユニオン委員長の神部紅さん=甲府市丸の内1丁目の県庁
アルバイトで過重な働き方を強要される「ブラックバイト」の改善に向け、都留文科大(山梨県)の学生がこのほど、労働組合「都留文科大学学生ユニオン」を立ち上げた。大学単位の学生労組は全国でも珍しいという。会社側と団体交渉して適切な対応を求めるほか、ブラックバイトの悩みを抱える学生の相談にも応じていく。
ユニオンのメンバーは4人で、4年生の藤川里恵さん(22)ら2人が共同代表を務める。藤川さんは、アルバイト先の県内の小売店で、商品の買い取りを求められたり、急用のときも休ませてもらえなかったりしたという。「おかしいと思っても、生活費をバイトに頼っていたので言い出せなかった」と振り返る。
首都圏青年ユニオン(東京)に相談した際、都留文大で労組をつくる動きがあることを知り、活動に加わった。小売店側とは近く団体交渉を開催し、改善を求める。
11日の設立会見で藤川さんは「労組というと、ハードルが高い印象を持つ学生が多い。気軽に相談に来てもらえるよう、活動を広げていきたい」と抱負を語った。今後、4月に新入生向けの説明会、5月にはブラックバイトに関する講演会を、いずれも都留文大で予定している。
首都圏青年ユニオンの神部紅(じんぶあかい)委員長(33)によると、学生による労組は首都圏のほか関西や北海道で結成されているが、単一大学の組織は全国初だという。神部さんは「県内のほかの大学でも学生労組をつくりたいとの要望があれば支援していく」と話す。
都留文大学生ユニオンへの相談や問い合わせは、事務局(080・4442・8150)へ。