http://www.sankeibiz.jp/macro/news/150327/mcb1503270500017-n1.htm
SankeiBiz 2015.3.27
全米自動車労組(UAW)のデニス・ウィリアムズ委員長は25日デトロイトで、入社年次による賃金格差の解消を求めるとともに、米自動車大手が検討している一段と低い賃金体系導入の構想に反対する考えを示した。
米ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターは、新たに採用した従業員の時給を入社年次が早い従業員の時給(28ドル)より低く設定している。複数の関係者によれば、両社はこの賃金体系の維持を望むだけでなく、新たにより低い賃金層の創設を打診する考えだ。
GMとフォードおよびフィアット・クライスラー・オートモービルズの北米部門FCA・USは、労働コストを海外競合企業の米国事業と同様の水準にするための方策を検討している。組み立てラインに入らない一部の非熟練労働者向けに新たな体系を導入することは一つの対処法となり得るが、そのためには現行の二重の賃金体系にも反対している労組幹部を説得しなければならない。
ウィリアムズ委員長はスピーチで「あまりに多くのひどい階層が存在する」と発言。その上で会見で、自動車各社が外部に依頼している組み立てライン以外の作業を、自社の従業員に任せる方法を検討しているのであれば協議に応じるとも述べた。(ブルームバーグ、,Mark Clothier David Welch)