廃炉事業者の労働違反率、3年連続の50%超え

http://www.yomiuri.co.jp/national/20151130-OYT1T50040.html
Yomiuri Online 2015年11月30日 10時20分
特集 福島原発
 
 福島労働局は、東京電力福島第一原発の廃炉作業にあたる事業者への今年9月末までの監督指導結果を公表した。
 
 対象となった724事業者のうち、56・5%にあたる409事業者で、割増賃金の未払いや放射線量の測定をしないなどの違反があったという。違反率の50%超えは2013年以降3年連続で、高止まりしている。

 409事業者で確認された違反は656件で、賃金台帳の記入漏れなどの労働基準法関係が406件、労働者の被曝ひばくを減らすための規則違反など労働安全衛生法関係が250件だった。

 違反率は、原発事故があった11年の74・5%から12年には39・8%に下がったが、13年には55・5%に上がり、14年も59・7%に上昇。15年は前年よりは低かったがほぼ同水準だった。

 割増賃金の未払いは危険手当などに関するものが目立つといい、同労働局は「新規参入の業者が違反を繰り返すことが多い」と分析。今後も監督指導に力を入れるという。

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