ぼうこうがんで労災認定要請=従業員2人、実名で会見−厚労省

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_date2&k=2016011500887
時事ドットコム 2016/01/15

ぼうこうがんの早期労災認定を要請後、記者会見する田中康博さん(右)と高山健治さん=15日午後、東京・霞が関(写真省略)

 染料や顔料のもとになる化学物質を製造している三星化学工業(東京都板橋区)福井工場の従業員5人が、相次いでぼうこうがんを発症した問題で、うち2人が15日、厚生労働省を訪れて早期の労災認定を求めた。

 2人は要請後、初めて実名で記者会見。発がん性が指摘される「オルト−トルイジン」を18年半にわたって取り扱い、昨年11月に発症したという田中康博さん(56)は「発がん性についての説明は一切なかった。会社は労災認定を待たずに業務上の罹患(りかん)だと認め、設備や作業を改善してほしい」と訴えた。

 昨年8月に発症した高山健治さん(56)は「夏はTシャツでの作業が多く、それが原因だったと思っている」と会社の管理体制を疑問視した。

 三星化学工業は「今後も真摯(しんし)な話し合いを行い、誠意をもって解決していく。安全な職場環境づくりに最善の予防策を講じる」とのコメントを出した。

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