長時間労働問題、三菱電機社長が陳謝「改善に注力」
社員に違法な長時間労働をさせた疑いで書類送検された三菱電機の柵山正樹社長は19日の記者会見で、「本当に残念で、会社として重く受けとめる。二度とこのような事態が起こらないよう取り組む」と陳謝した。
三菱電機、社員に長時間労働させた疑い 書類送検
柵山社長は、従業員が実際に職場で働いている時間を客観的に把握する仕組みを全職場に導入したと説明。「その仕組みを改善することに注力する」などと語った。
柵山社長は、残業時間の上限を決める労使協定(36協定)に具体的な上限時間の記載がなかったとして、2016年6月に是正勧告を受けていたことも明らかにした。その後修正したという。
厚生労働省神奈川労働局の藤沢労働基準監督署は11日、同社を労働基準法違反の疑いで横浜地検に書類送検した。2014年1月16日から同年2月15日まで、情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)で働いていた30代の研究職の男性従業員に対し、労使で定める月60時間の上限を超える違法な時間外労働(約18時間超過)をさせた疑いがある。労働時間の管理は自己申告制で、時間外労働は労基署に届け出た上限以内に抑えるように、上司から虚偽申告を指示されていたという。