権限や裁量がないのに管理監督者とされ、残業代が支給されず長時間働かされる「名ばかり管理職」問題で、会社と係争中の店長らが19日、東京都で集会を開き「過酷な労働に声を上げよう」などと訴えた。
東京地裁で1月に勝訴判決を受けた日本マクドナルドの店長高野広志さん(47)は「長時間労働を能力の問題にされた。皆さんの周りにも過酷な条件で働く人がいる。声を上げて、と伝えて」と呼び掛けた。
東京地裁八王子支部に今月提訴したコンビニ「SHOP99」の元店長清水文美さん(28)は「24時間、すべての責任を負わされた。入社して1年2カ月でうつ状態になり休職に追い込まれた」と実情を訴えた。
集会に先立つ同日午後、店長らは厚生労働省を訪れ、多店舗展開している企業での管理監督者の扱いについて適切な基準を作ることや、「名ばかり管理職」の実態調査を要請した。