「過労死防止基本法の制定をめざす実行委員会」の結成総会が18日、東京・永田町の衆議院議員会館で開かれ、250人以上が参加しました。全国過労死を考える家族の会、過労死弁護団全国連絡会議が呼びかけたもの。
実行委は過労死をなくすための法的規制をめざして結成されました。
総会では、過労死防止基本法の三つの柱(1)過労死はあってはならないことを国が宣言する(2)過労死をなくすための国、自治体、事業主の責務を明確にする(3)国は過労死に関する調査、研究を行うとともに、総合的な対策を行う―を求めることを確認しました。
森岡孝二関西大学教授が、実効性の乏しい国の対策を批判し、正規雇用の減少や成果主義の拡大にともなう過重労働要因の強まりを指摘。「“学者の国会”と呼ばれる日本学術会議も過重労働対策を提言している。これを励みとして基本法を制定させよう」と話しました。
夫を過労自殺で亡くした女性は、過労死を出した企業名の情報公開を求める裁判の大阪地裁全面勝利(今月10日)について報告。「前例のない画期的な判決。過労死防止には行政による規制の道しかありません。過労死防止基本法への大きなうねりの一歩です」と話し、控訴を断念させるたたかいへの支援を訴えました。