関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働中止を求める金曜日恒例の首相官邸前抗議行動が20日、雨をついておこなわれ、9万人(主催者発表)の声が国会周辺、霞が関一帯にまでひろがりました。国民の声に神経をとがらす野田佳彦首相。参加者からは、「再稼働を中止させるまで声をあげ続ける」の声が相次ぎました。
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首都圏反原発連合の有志が呼びかける官邸前行動は、3月末から続いています。最初は300人ほどで始まりましたが、回を重ねるごとに参加者が増え、野田首相が記者会見で再稼働を宣言した6月8日以降、飛躍しました。20万人を記録した同月29日に続いて、7月6日、13日の15万人と空前の規模が続いています(参加者数は主催者発表)。1960年の安保闘争以来の規模、といわれるまでになりました。
東電の株を保有する企業で働く男性(52)は、大飯原発再稼働に踏み切った野田首相の会見を見て怒りが沸騰。「会社ではここに来ていることはいえないけど、来ざるを得ない」と話し、きゅっと口を結びました。
今週で3度目の参加だという千葉市の男性(40)は、「首相が再稼働撤回を決めるまでこの行動は決してとまりません。僕も参加し続けます」と話しました。
会社帰りにスーツ姿のまま参加した、さいたま市の男性(30)は、「雨が降ってもこれだけたくさんの人が集まるんです。この怒りは本物です。首相が逃げ続けているうちは終わりません」と語りました。
オランダから仕事で東京に赴任している女性(49)は、「日本がこれからどうしていくのか、世界が注目しています。日本がいい方向に向かえば、世界もかわります」と話しました。
この日、全国各地で呼応した行動が取り組まれました(盛岡、仙台、水戸、静岡、岐阜・垂井、高松における行動の写真は割愛しました)。