時事ドットコム 2013/10/13
脱原発を求める市民らが13日、各省庁の集まる東京・霞が関などで大規模なデモを行った。9月15日に全国で稼働する原発がゼロになって以降、最大規模のデモとみられる。参加者らは「原発反対」「再稼働反対」と声を響かせながら、都内を行進した。
デモに先立ち日比谷公会堂で行われた集会では、2000人収容の会場が満員となり、入れない人が屋外にあふれた。主催団体「首都圏反原発連合」のミサオ・レッドウルフさんは、安倍晋三首相が東京電力福島第1原発事故の汚染水問題で「状況はコントロールされている」と発言したことに触れ、「うそがまかり通り、本当に腹立たしい。誰もどうすれば良いか分からない中で、原発を再稼働するのは許せない」と語気を強めた。
ノーベル文学賞受賞作家の大江健三郎さんは「私たちが、将来の子どもの生きていける世界を取り返すことが必要」と述べ、脱原発の早期実現を訴えた。ルポライターの鎌田慧さんも「原発はうそと金と脅しで造られてきた。事故後も全く変わらない」と政府の姿勢を批判した。
集会後、参加者らは外務省や経済産業省の前を歩きながら、原発ゼロを求めて唱和。その声は官庁街にこだました。