過労死等防止対策協議会 監督強化・休息保障を 過労死防止へ遺族ら求める(5/9)

 監督強化・休息保障を 過労死防止へ遺族ら求める

 
しんぶん赤旗 2019年5月10日【国民運動】
 
厚労省対策協議会
 厚生労働省の過労死等防止対策推進協議会で9日、過労自殺した電通社員・高橋まつりさんの母親、幸美さんらが、「勤務間インターバル」(休息保障)の義務化など実効性ある対策を求めました。
 
 同協議会は、過労死家族や過労死弁護団が公労使代表らと過労死防止対策について議論しています。全国家族の会の寺西笑子代表世話人に加えて今年度から、過労死家族の高橋さんと工藤祥子さん、渡辺しのぶさんが委員に選ばれました。
 
 発言で高橋さんは、「電通では是正指導を受けながら労基法違反が正されなかった。悪徳業者を許さないよう監督指導を強化してほしい」と強調。「働き方」法で努力義務となった「勤務間インターバル」制度(次の勤務まで一定の休息時間を保障)について、「義務にすべきだ。時間も9時間あれば補助金が出るが、15時間勤務も可能であり是正してほしい」と述べました。
 
 過労死弁護団の川人博幹事長と、岩城穣・過労死等防止対策推進全国センター事務局長は、過労死認定基準の見直しを求めました。
 
 「出張中の移動時間を労働時間と認めず、著しく過少に認定している」「精神病患者は同じ負荷がかかっても労災と認められない。患者差別を改めるべきだ」と述べました。
 
 厚労省は「労働時間の認定は、使用者の指揮命令下にあるかどうかで判断する」と答えるにとどまりました。
 

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