セクハラ、過労でうつ 2新人女性労災認定 厚木の外壁塗装会社
https://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201908/CK2019082302000162.html
東京新聞 2019年8月23日
厚木市の外壁塗装会社「ユーコーコミュニティー」の新入社員だった女性二人がうつ病を発症したのはセクハラや長時間労働が原因だったとして、労働基準監督署が労災認定したことが二十一日、分かった。代理人の弁護士らが東京都内で記者会見し明らかにした。弁護士らによると、今年一月に平塚労基署、同七月に厚木労基署が認定した。
二人は二〇一七年四月に入社し、十一月にうつ病を発症。同僚の前で会長から「みんながおまえを嫌いになる」と叱られたり、上司に体を触られたりした。労基署は発症前一カ月の残業時間は八十五時間を超えていたと認定した。
二人は美大出身で技術職希望だったが営業担当に配属され、一日当たり二百軒を訪問することを課せられた。セクハラ被害を訴えると会長が「セクハラは神様が与えた試練」などと言い、耐えるよう求められた。
同社は「女性が活躍できる会社」などとうたっているが、会見に同席した女性は「長時間労働は当たり前でパワハラ、セクハラも見て見ぬふりの劣悪な環境だった」と話した。
同社は「元従業員が精神疾患に罹患(りかん)されたことは大変遺憾。労災認定については、労基署の調査結果内容を確認できていないのでコメントを差し控える」としている。