GMスト、異例の長期化 1カ月で損失1千億円超 (10/15)

GMスト、異例の長期化 1カ月で損失1千億円超
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191015-00000106-kyodonews-bus_all
2019/10/15(火) 15:12配信共同通信

GMスト、異例の長期化 1カ月で損失1千億円超
米ミシガン州にあるGM工場の外を行進する労働者と家族ら=13日(ゲッティ=共同)
【ニューヨーク共同】全米自動車労働組合(UAW)に加盟する自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の従業員約4万8千人によるストライキは16日で1カ月になる。工場でのストは2007年以来12年ぶりで、異例の長期に及ぶ。この間のGMの損失は10億ドル(約1080億円)超とされ、業績の重しとなるのは避けられない。

 UAWとGMは4年ごとに労働協約を改める。UAWは「GMは記録的な利益を上げている」として、賃金などを通じての分配を求めたが、交渉は暗礁に乗り上げストに突入。9月16日から北米の30余りの工場が生産停止に追い込まれた。

 □米自動車最大手GM スト1か月で労使に大きな影響
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191015/k10012133551000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_002
NHK News 2019年10月15日 23時54分

アメリカ最大の自動車メーカー、GM=ゼネラル・モーターズで12年ぶりに行われているストライキは、15日で、まる1か月となり、長期化しています。交渉が長期化する中、GMには2000億円を超える損失が発生しているとみられるうえ、従業員も収入が大きく減り、労使双方が大きな影響を受けています。

従業員の雇用確保や医療費の負担軽減などをめぐって労使が対立するGMでは、北米31のすべての工場を対象に4万6000人がストライキに入り、15日、ストライキ期間は、まる1か月となりました。

GMでは、1970年に67日間に及ぶストライキがありましたが、今回は、それに次ぐ長さです。

GMの本社がある中西部ミシガン州デトロイト近くのフリント工場では、13日、労働組合による大規模な集会が行われ、集まった人たちは「会社は利益を還元していない」などと訴えました。

会社側は、雇用の確保や、工場への新規投資、それに、定期的な昇給を提示していますが、労働組合側は、いわゆる非正規の従業員を増やしていることに反発しており交渉は難航しています。

ストライキの影響で、金融機関の最新の調査では、GMには20億ドル、日本円で2000億円を超える損失が発生しているという予測もあります。

一方、従業員側も組合からの補助はありますが、通常の5分の1程度まで収入が減っており、労使双方が大きな影響を受けています。

収入補う手段として血液売却の従業員も
ストライキで収入がほぼなくなった従業員を支援するため、UAW=全米自動車労働組合では最大で週に250ドル、日本円で26000円余りを支給していますが、通常の収入と比べると、5分の1程度にとどまるということです。

このため、組合では、缶詰などの食料品や日用品などを支給していますが、従業員の中には収入を補うため、自分の血液を売る人もいるということです。

GMは、2008年のリーマンショックの後、経営破たんしました。組合側は、当時、経営再建にあたって、年金支給額の引き下げなどで協力してきたのに、その後、業績が回復しても、会社側から利益が十分に還元されていないという不満が根強くあります。

ただアメリカメディアの中には、ストライキは、いわゆる非正規雇用の増加で、組合員の減少に直面する労働組合が、組織の締めつけのため行っているもので、「自滅的な行為だ」という批判もあります。

また、UAW幹部らによる不正な資金流用が告発されており、組合員の目をそらすために、ストライキを扇動しているという指摘もあります。
 

この記事を書いた人