広がる元日休業 背景に人手不足 「年中無休」時代遅れに
https://mainichi.jp/articles/20191226/k00/00m/020/304000c
毎日新聞2019年12月26日 21時07分(最終更新 12月26日 23時08分)
〔写真〕年末年始の休業を知らせる定食チェーン「大戸屋」の張り紙=東京都内で2019年12月24日、和田憲二撮影
小売りや外食チェーンで広がる元日休業。その背景には、深刻化する人手不足や働き方改革の機運の高まりがある。人手確保には労働環境の見直しが不可欠となっており、慢性的な人材難に悩む小売りや外食の現場では元日休業をきっかけに「年中無休」営業を見直す動きが加速する可能性もある。
大戸屋、店舗の半数が休み
「入社7年目で初めての正月休み。家族と出かけるのが楽しみです」。12月下旬、定食チェーン「大戸屋新宿アイランドイッツ店」(東京)の店長、銀ショウさん(37)は、そう笑顔を見せた。これまで店長を任されている店が休みでも近隣の他店の応援に出てきたが、今回は完全に休めるという。
大戸屋ホールディングスは、全国350店中183店で2020年元日に休業する。うち57店は大みそかから連休だ。年末年始の休業は18年から3回目。対象店舗は当初の167店から徐々に拡大した。働き方改革に合わせた従業員の福利厚生が目的で、同社は「『サービス業だから世間が休みでも働く』という社会通念はもう古いのでは」と話す。
小売業界では、1970年代に登場したコンビニエンスストアが、24時間365日営業で急成長。これに対抗する形で、…