NHKニュース “政治活動”アンケート 回答を廃棄

NHKニュースweb 2012年2月6日

大阪市の橋下市長が、市の職員に提出を義務づけ、大阪府の労働委員会から調査の続行を差し控えるよう勧告を受けた、政治活動に関するアンケートの回答が、開封されないまま、6日、公開の場で廃棄処分されました。

廃棄されたのは、大阪市の職員に対する、政治活動についてのアンケートの回答です。
6日は、橋下市長の指示で設置され、アンケートを行った、外部の調査チームの野村修也弁護士が、データの入ったディスクを金づちでたたき割ったり、封筒に入ったままの書類をシュレッダーにかけたりして、回答を処分しました。

アンケートは、橋下市長の業務命令で提出が義務づけられましたが、府の労働委員会が「不当労働行為にあたるおそれのある項目が、アンケートには含まれていると言わざるをえない」として、アンケートの続行を差し控えるよう勧告し、調査チームは、寄せられた回答を開封せずに保留していました。

しかし、調査チームの最終報告書がまとまり、野村弁護士らの任期もまもなく切れるため、6日、処分されました。

処分には、職員の労働組合の担当者も立ち会い、廃棄の様子を見守っていました。野村弁護士は「任期が終わる以上、回答を持っているわけにはいかない。アンケート調査が活用できなかったのは、大変残念だ」と話していました。

一方、処分に立ち会った、大阪市役所労働組合の田所賢治書記長は、「処分は当たり前で、大阪市は職員に謝罪すべきだ」と話しています。

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