朝日新聞 014年1月10日
沖縄県議会は10日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設をめぐり、仲井真弘多(ひろかず)知事が名護市辺野古の埋め立てを承認したことに抗議し、辞職を求める決議案を賛成多数で可決した。県議会事務局によると、辞職要求決議は初めて。仲井真氏は12月の任期満了まで務める意向だが、県議会は少数与党で、県政運営は困難になりそうだ。
開会中の臨時議会に緊急動議で提出された。採決では、社民・護憲、県民ネット、共産、沖縄社会大衆の野党4会派に加え、中立会派の地域政党そうぞうが賛成。自民と公明は反対した。
決議は、知事による埋め立て承認を「公約違反」だとした上で、承認に至る経緯や仲井真氏の説明について「議会軽視で許されない。『公約を変えていない』と開き直る態度は県民への冒瀆(ぼうとく)」「もはや県民代表の資格はない」などと批判。「任を辞して信を問う」ことを求めた。県内移設を認めるそうぞうに配慮し、「県内」を批判するのでなく、仲井真氏の態度を問題視する内容となった。