ASU-NETとは

ASU-NETとは

 特定非営利活動法人(NPO法人)働き方ASU-NETは、設立代表者森岡孝二のもと、2013年4月8日に結成総会を開き、森岡孝二・岩城穣の二人の共同代表により、2013年7月末にNPO法人として認証されました。2019年7月からは、岩城穣・脇田滋の共同代表によって運営されています。
 ASU-NETは、活動家支援共同(Activist Support Union)の略称です。〈働き方〉をキーワードにさまざまな世代や業種の労働者・市民連携のネットワークとして活動しています。

 総務省「労働力調査」2019年の結果によれば、パート・アルバイト・派遣などの非正規雇用形態の労働者は、2,165万人、雇用されている労働者の38.2%でした。35年前の1984年では、604万人、15.3%であり、それと比べて比率で2.5倍、実数では実に3.6倍に増えています。また、「フリーランス」、「プラットフォーム労働」など、「雇用によらない」形態による、不安定で無権利な働かせ方が増えようとしています。その大多数は年収200万円以下であるために、1人で生計を立てる場合は、勤勉に働いても日々の必要にも事欠く貧困な生活を余儀なくされています。
 非正規雇用の短時間労働者の増加にともない、男女計の平均労働時間は減少してきましたが、男性正社員を中心とするフルタイム労働者は相変わらず働きすぎです。最近では、女性、高齢者に、低賃金のために長時間労働に従事する人が増えています。そのために、過労自殺を含む過労死の労災請求件数は、性別、年齢、雇用形態を越えて増え続けています。とくに近年は、職場における弱者、とくに若者や女性に対するいじめ・パワハラやブラック企業的な酷い働かせ方が広がっており、メンタルヘルスを壊す人も増加して、大きな社会問題となっています。

 わたしたちは、働き方ASU-NETの前身である「ストップ・ザ・エグゼンプション―働き方を考える大阪ネット」(略称「働き方ネット大阪」)を2006年9月28日に設立し、ホワイトカラー・エグゼンプション、派遣労働、パート雇用、官製ワーキングプア、ブラック企業、不況、震災・原発、格差、貧困、生活保護などの問題に取り組んできました。

 働き方ASU-NETはこれらも活動をさらに発展させ、まともな働き方の実現とその担い手の育成を目指して、若者の支援に取り組むとともに、雇用・労働に関する情報発信、働く人たちからの労働相談、各種講座の開催、講師派遣活動、研究調査活動と政策提言、働き方に関する海外交流を行っていきます。

代表理事 岩城 穣(弁護士・過労死等防止対策推進全国センター事務局長)
代表理事 伊藤大一(大阪経済大学准教授)

働き方ASU-NETはみなさんのお役に立ちます

【知る】

アクセスの多さを誇るブログには雇用・労働に関する有益な情報が満載です。

【学ぶ】

労働問題と経済問題に関する各種講座、ゼミ、学習会などを開催します。

【調べる】

働き方をめぐる諸問題に関して調査研究と政策提言を行います。

<ご参考> 「働き方ネット大阪」のこれまでの主な集い
年月 テーマ 講師
第1回 2006年9月 ストップ・ザ・エグゼンプション 森岡孝二
第3回 2007年5月 ワーキングプア―アメリカの真実 D. シプラー
第6回 2008年7月 なくせ貧困―生存権と労働運動 湯浅 誠
第9回 2009年4月 働き方をどう変えるか―民主党に注文する 五十嵐 仁
第13回 2010年10月 アメリカの社会改革と労働団体の役割 J. ハインツ
第15回 2011年12月 就職難とブラック企業 川村遼平
第17回 2012年12月 あかんやないか! 今の働き方と貧困 竹信三恵子
第19回 2013年11月 『過労死は何を告発するか』岩波現代文庫出版記念
「過労死社会ニッポン――諸悪の根源はなにか」
前座:落語家の小話
森岡孝二
桂福点
第20回 2014年6月 「過労死防止法」の意義と課題 森岡孝二
岩城 穣
寺西笑子
第23回 2015年12月 これでええんか!雇用と貧困
~『雇用身分社会』と『下流老人』~
森岡孝二
藤田孝典
第27回 2018年3月 ストップ 働かせ方改悪法案 今野晴貴
第30回 2019年10月 この”働き方”おかしくない!?
 ~「雇用によらない働き方」を考える~
北 健一