厚労省異例の呼び掛け「風邪症状出たら学校、会社休んで」新型コロナ拡大防止へ
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2020/02/18(火) 6:13配信スポーツ報知
新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の流行に備えて17日、加藤勝信厚生労働相が会見した。医療機関を受診する目安を発表すると同時に、「症状がある場合は学校や会社を休んでください」との異例の呼び掛けも行った。一方、この日も感染は拡大。横浜市に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新たに99人の感染が確認されたほか、全国各地で感染者が見つかった。
日を追うごとに感染者の数や地域が広がっている状況を受け、加藤厚労相が「欠席、欠勤の勧め」を説く事態となった。会見で加藤氏は「発熱等の風邪の症状が見られる時は、学校や会社を休んでください」と呼び掛け。同時に、毎日体温を測定して記録することを要請した。
異例のお願いは、ウイルス感染の経路を特定できない症例が複数認められるようになったことにある。ウイルスは飛沫(ひまつ)感染(くしゃみ、せき、つばなど)と接触感染によりうつるとされている。多数の感染者が見つかっているクルーズ船など、閉鎖された空間では経路が予測できたが、ここ数日の間に確認された感染者の中には、どこでウイルスをもらったかが分からない例が出て来ている。
加藤氏は16日に「患者が増加する局面を想定した対策を取るべき」と主張していた。風邪の症状がある人が学校や会社を休むことで、少しでも感染の拡大を防止する狙いがある。
この日の会見では受診の目安も発表された。せきや喉の痛みを感じるような風邪の症状や37・5度以上の熱が4日以上続く人、強いだるさや息苦しさがある人は感染のおそれがあるとして、各都道府県に設置された「帰国者・接触者相談センター」に相談し、助言を受けるよう伝えた。また、高齢者や糖尿病・心不全・呼吸器疾患などの持病がある人、治療で免疫抑制剤や抗がん剤を使っている人などは、2日程度続いた段階での相談を奨励した。
これらは、多くの人が一斉に医療機関を訪れてパンク状態となり、実際の感染者や重症化のおそれがある人が治療を受けられなくなることを防ぐのが目的。センターに相談した上で、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらう形を取るよう国民に向けて依頼した。
報知新聞社