突然の全国休校要請 授業不足、働き手確保に影響も 新型コロナ 社会・くらし (2/27)

突然の全国休校要請 授業不足、働き手確保に影響も 新型コロナ 社会・くらし
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56156490X20C20A2EA2000/
日経新聞 2020/2/27 23:40

安倍晋三首相が27日、急きょ全国の小中高校について3月2日からの臨時休校を要請したことを受け、学校や企業は週末を挟んだ短い期間で対応を迫られることになる。

小中高校の春休みはおおむね3月下旬から4月5日まで。3月2日から休校してそのまま春休みに入れば、約3週間分の授業時間が予定より減ってしまう。学習内容は各学年の教科ごとに決まっており、学年末に突然休校となる影響は大きい。

文部科学省は、新型コロナウイルスに伴う臨時休校などで定められた授業時間を下回った場合、学年の修了や卒業認定について柔軟に対応するよう各自治体に求めている。それでも、子どもたちが次の学習に進むためには不足した授業を補う手当てが欠かせない。

早稲田大の田中博之教授(教育学)は「宿題を用意するには準備期間が短すぎる。休み中の過ごし方も十分な指導が必要だ」と指摘する。

働きながら子育てする保護者らへの影響を避けるため、保育所や学童保育は休校要請の対象外とされた。だが、27日から小中学校の臨時休校が始まった北海道では、多くの看護師が出勤できなくなって予約や救急以外の外来診療を休止することにした病院もある。

全国スーパーマーケット協会によると、スーパーの店舗従業員の7割をパートやアルバイトが占める。店舗によっては本部からの応援などが必要となる可能性もある。

MS&ADインターリスク総研の坂井田輝・上席コンサルタントは「家庭の状況を勘案し、一律でない柔軟な対応が企業に求められる」と話す。 

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