#福祉職場が緊急事態 職員を増やして!賃金を上げて! (3/9)

#福祉職場が緊急事態 職員を増やして!賃金を上げて!
https://bit.ly/2VXQvWF
発信者:全国福祉保育労働組合 (福祉保育労) 宛先:内閣総理大臣 安倍晋三(内閣総理大臣)、1人の別の宛先

 施設はできても、開所を延期せざるを得ない。定員どおりに利用者を受け入れられない…。職員の確保ができないために、福祉職場は緊急事態を迎えています。そもそも、保育や介護などの福祉職場では、休憩や休暇が取りづらく、不払い残業も多く、労働基準法が守られていません。制度上で配置される職員の人数が足りないからです。休憩時間中に食事介助やお昼寝の見守りが必要になるほか、書類作成の時間も保障されないことが当たり前になっています。

 また、福祉職員の低すぎる賃金水準が社会問題になるなか、国は処遇改善策をおこなってきたとしていますが、それでもなお全産業平均との月約10万円の賃金格差は解消されていません。

 厳しい労働環境と職員体制のもとで、新型コロナウイルス感染症への緊急対応で、原則として利用者を受け入れることが求められています。

 このままでは、職員が確保・定着できず、国民の権利を保障することは困難です。国の責任で利用者と職員の権利を守り、働きつづけていくために、保育所や学童保育・児童館、児童養護施設、介護事業所、障害福祉事業所など、福祉職員の大幅な増員と賃金の引き上げを求めます。

○福祉職場の職員配置基準を抜本的に引き上げ、その配置基準と労働基準法を守ることができる予算・人件費を保障してください。

○すべての福祉職員の賃金を引き上げ、全産業平均との月約10万円の賃金格差をなくしてください。

 当面3月末までに賛同を集め、署名簿と寄せられたコメントを4月に厚生労働省と内閣府に提出する予定です。ぜひ署名と拡散、コメントなどをお願いします。ツイッターでも #福祉職場が緊急事態 #職員を増やして #賃金を上げて などで発信していきます。

≪参考≫
◆厚生労働省・賃金構造基本統計調査

(実施2018年6月、発表2019年3月)
時間外手当等を含む毎月きまって支給する額(税・社保料等控除前)
全産業平均33.6万円、保育士23.93万円、福祉施設介護員23.97万円
※福祉施設介護員とは調査の定義で、児童・障害者・高齢者施設で生活の世話や介助・介護をする者
※今年度分は3月発表予定で、3月6日現在未発表

◆認可保育所の保育士配置の最低基準
0歳:子ども3人に1人
1〜2歳:子ども6人に1人 4〜5歳:30人に1人 など

≪福祉職場で働くみんなの声≫
*アンケートなどで寄せられた声の一部(今後更新することがあります)

〇20代・保育園・保育士
多少の体調不良では休めないし、ガン治療の職員さえもすぐに病休が取れませんでした。身体が資本の職種ですが、身を削って働かなくてはならないのが実態です。人手不足で、一人ひとり仕事量や持ち回りの業務も多く、園内で子どもや発達を語り合う時間と心の余裕もありません。若い先生はやりがいを感じる前に退職する人が後をたちません。

〇20代・障害者施設・職員
有休は5日消化が「義務」ですが、それすら難しい人もいます。まだ2年目ですが、振休や研修で生じる代休を月内で消化するのでやっとです。休みを取れと国では言っていますが、なかなか休みが取れない現実があります。今の給料では、一人暮らしも貯金も、月々の支払いや奨学金の返済で難しいです。

〇30代・保育園・調理職員
休日が少ない。賃金も少ない。子育てしながら正規で働くと、持ち帰りの仕事も多く、家事や育児等がかなりおろそかになって家族からも不満が出てしまう。体力も気力も限界。体を壊してしまいそう。有給休暇も子どもの病気で使い果たし、欠勤にもなった。子育てしながら正規として働くのは難しいのかなと悩むところ。

〇30代・障害者施設・職員
働く年数分、一般職の方との年収の差が拡がっていく。30歳前に、福祉職を離れる人が多い理由だと思います。やる気がないわけではなく、やる気を持って働き始めても続かない・続けにくい環境になっています。収入面で一般職との差をなくしていかなければ、永遠に人手不足のままではないでしょうか。

〇30代・高齢者介護施設・職員
責任と専門性の高さに対して、賃金がアンバランスすぎる。求められることが高くなるのはいいが、それに伴うものがない。人員配置基準の考え方が、現場とまったく合っていない。若手が育ちたいと思えるような業界でないとこの先続かない。もっと現場を知るべき。

〇40代・学童保育・支援員
実家を出て自立したいが、経済的にも心配。自分の年齢的にも親の介護等もありえる。今の賃金では何とか暮らすことはできても、余裕をもって自分のことも家族のことも考えることが難しい。

〇40代・児童養護施設・保育士
4月から1人欠員のままで働いています。休みはどうにか取れてはいるが、体の疲れがとれません。仕事も細かい確認事項などをこなしていますが、本当はとっても疲れています。

〇40代・保育園・保育士
仕事内容の変化、特に保護者対応や気になる子への保育対応が大変。どのクラスにも配慮の必要な子が多すぎて、配置基準ではとても保育できない現状です。保育の無償化問題でますます保育時間が延びて、子どもも保育士も疲れ果てています。そこに保育士不足も重なり、職員の超過勤務が増している。

〇50代・保育園・保育士
仕事と家事で毎日くたくたです。体を休める時間がないので自分がどこまで体力が持つのか不安の中で働いています。子どもの学費が高く、お金が必要なのでもっと賃金が上がると良いです。そしてとりたいときに有休がとれると良いです。

〇50代・高齢者介護施設・職員
人手不足で長時間労働が日常化している。明けや公休に会議やレク等の準備、誕生日カードの作成などをすることが多く、本当の休息にはなっていない。有給休暇も自分からは取れないし、誰も申請しない。日常業務でもトイレを我慢していて、ストレスになっている。夜勤もワンオペになっている。

〇60代・障害者施設・職員
職員が退職し、補充が入らない状況。そのため、夜勤の回数も増えた(月6〜8回)。1人体制で利用者を見なくてはならないこともあり、利用者を外出させられる状況でない。歯医者に連れて行って欲しい。買物へ行きたい。そんな利用者の声に応えられない。日々、事故のないようにと勤務するので精一杯。

キャンペーンの進捗
大幅な福祉職員の増員と賃金の引き上げを求める3.12ストを含む全国いっせい行動へ
3月5日に政府交渉で迫るも回答は不十分

2020年3月9日 —

3月5日に政府交渉で迫るも回答は不十分

■厚労省と内閣府に職員の大幅な増員と賃金の引き上げ、労働法令遵守迫る

 3月5日、福祉保育労は「福祉労働者の賃金・労働条件の改善に関する要請書」にもとづき、厚労省・内閣府との交渉(要請陳情)で要求の実現を求めました。中央役員等13人が出席し、誰でも時間額250円・月額4万円の賃上げ、「働き方改革」が実現できる職員配置基準の引き上げ、休憩保障や不払い残業の一層など労働法令遵守の徹底を、現場実態を伝えて迫りました。しかし、大幅な賃上げについては、保育について「保育士等の処遇改善は大変重要だと認識している」(内閣府)という回答にとどまりました。保育の公定価格での代替職員等の経費1日7000円という設定に、「8時間で割れば時間単価は875円で最賃割れの地域もあるほど低い」と追及すると、厚労省保育課もその事実を認めました。さらに、組合側から「常勤保育士の本俸基準額と特殊業務手当の合計は21万1698円。月160時間で割ると時給は1423円で、代替経費の875円との格差は均等均衡待遇の点からも問題だ」などと指摘しました。

 介護・障害分野の賃上げについては、「昨年10月から特定処遇改善加算を実施している。今後は2021年度の報酬改定にむけて検討していく」(老健局と障害保健福祉部)との回答だけで、格差をつけることが原則の加算でチームでの支援に分断が起こる実態を訴えましたが、施策の説明を繰り返すのみでした。

 職員の増員については、「これまでの加算で対応している」(老健局と障害保健福祉部)とし、保育関係でも「最低基準を一気に引き上げるのは難しいので、内閣府といっしょに加算でやっていきたい」(厚労省保育課)としましたが、具体的な改善策はまったく示せませんでした。労働基準局監督課からは、社会福祉関係で2018年度に5983件の監督指導に入ったことが報告されましたが、違反の多さの要因についての十分な説明はされませんでした。

 障害保健福祉部が労働行政と連携していくことに言及する場面や、児童養護施設等を所管する子ども家庭課から社会的養護の分野に限定した増員策の説明はありましたが、大幅な職員の増員と賃金の引き上げ、労働法令遵守にむけた回答は不十分と判断しました。また、この日の交渉では、「緊急要請書」を提出し、新型コロナウイルス感染症への対策として、マスクや消毒液などの確保や感染者が出た場合の医療機関での対応保障なども、把握している実態を伝えながら要請しました。

■スト、ワッペン就労、宣伝・対話、職場アピール、ネット署名など広げよう
交渉結果を踏まえて、3月5日夕方に、3.5福祉保育労中央執行委員会アピールを地方組織に送りました。3月12日はストを含む全国いっせい行動として、感染症対策と安全に配慮しつつ、ストライキやワッペン着用就労、宣伝、対話、職場集会、職場アピールの採択、政府へのFAX要請、SNSでのアピールなど、多彩な行動をよびかけます。5日の交渉(要請陳情)後の午後5時から厚生労働記者会でおこなった記者発表には、東京新聞、朝日新聞、読売新聞、共同通信、連合通信、しんぶん赤旗の記者が出席し、ストライキの規模や予定、これまでの保護者などの反応、新型コロナウイルス感染症の福祉職場での影響などについて、質疑がおこなわれました。ネット署名「 #福祉職場が緊急事態 職員を増やして!賃金を上げて!」http://chng.it/rTd22fVt5h もスタートさせました。3月末までにSNSでの拡散と共感を広げ、賛同を集めていきます。今後はSNSでも、12日の行動にむけて、#福祉職場が緊急事態 #職員を増やして #賃金を上げて #保育士ストライキ #福祉職場ストライキ #福祉保育労全国いっせい行動 のタグ(全部ではなく選択して)での発信・拡散もよびかけていきます。

全国福祉保育労働組合 (福祉保育労)
1 日前
 

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