米の失業申請、週328万人 世界恐慌時に匹敵の恐れ
https://www.asahi.com/articles/ASN3V72CFN3VULFA014.html
朝日新聞 ワシントン=青山直篤 ニューヨーク=藤原学思、江渕崇 2020年3月26日 22時10分
〔写真〕人影が消え、車もまばらな米ニューヨーク市中心部のビジネス街=25日、江渕崇撮影
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業などの影響で、米国では新たに失業保険を申請した件数が21日までの1週間で328万3千件に上った。前週より約12倍増と記録的な急増となり、過去最大だった1982年10月の69万5千件も大きく超えた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は26日朝、米NBCに出演し「米国はたぶん景気後退に入った」と指摘。失業率は4月以降、30年代の世界恐慌時の水準まで急速に悪化する可能性が出てきた。
米労働省が26日、季節調整済みの件数を発表した。前週(14日まで)も28万1千件と約2年半ぶりの高い水準だった。米JPモルガンが事前に200万件との予測を出すなど、大幅な伸びは織り込まれていたが、それを上回る水準だった。
セントルイス連邦準備銀行のブラード総裁は22日、米メディアに、失業率が6月までに30%に上昇しうるとの予測を示していた。4月3日に発表される3月の米失業率は大幅に悪化し、4〜6月はさらに高まりそうだ。リーマン・ショック後の最悪期だった09年10月の10%を超え、戦前の世界恐慌期(33年の約25%)に匹敵する雇用危機となる恐れが指摘されている。
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