長時間労働深刻化 指導強化へ

 過労が原因の病気で倒れて労災と認定された人が、昨年度、過去最悪の392人に上りましたが、このうち4人に1人は残業が月120時間以上に及んでいたことがわかり、厚生労働省は企業に対する指導を強化することにしています。
 過労が原因の脳や心臓の病気で倒れて労災と認定された人は、昨年度、392人で、前の年度より37人増えて過去最悪となりました。厚生労働省がこの392人の残業時間を分析したところ、4人に1人にあたる108人が、過労で倒れる直前の残業時間がひと月に120時間以上に及んでいて、平日に毎日、6時間以上残業している計算となりました。過労死の認定基準の2倍にあたるひと月160時間以上残業していた人も35人いて、長時間労働が深刻化している実態が浮き彫りになっています。過労や仕事の強いストレスで自殺したり、うつ病になったりして労災と認定された人も、昨年度、268人と過去最悪となっています。厚生労働省は、従業員が労災と認定された企業を中心に、長時間労働を減らしたり職場のストレスの対策を図るよう、企業に対して指導を強化することにしています。以上、5月25日NHKニュース。

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