NTTリストラ高裁判決 画期的勝利!

通信最大手のNTTが退職・リストラに同意しなかった人に遠隔地配転を強いたのは無効・違法として、NTT西日本の社員二十一人が同社を相手取って慰謝料を求めた訴訟の判決が十五日、大阪高裁でありました。渡邉安一裁判長は、原告三人のみに賠償を命じた一審判決を変更し、大阪から名古屋に配転された原告十七人の配転の必要性は認められないとし、慰謝料総額九百万円の支払いをNTTに命じました。同社は五十一歳以上の従業員に対し、同社を退職し賃金水準最大30%ダウンの条件で子会社へ再雇用するリストラを実施。同社は一審の結審前に、配転した原告を「再配転」し近畿圏に戻していました。

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 判決では、長時間の新幹線通勤、単身赴任について「そのような負担を負わせてまで従業員を配転しなければならないほどの業務上の必要性を認めることはできない」と断じ、「長時間の長距離通勤による肉体的・精神的負担、経済的負担、自宅で過ごし余暇や地域活動にあてる自由時間の減少、睡眠時間の減少」「単身赴任にともなう精神的ストレス、日常生活のための自由時間の減少、二重生活および帰省の必要による経済的負担」を「共通の不利益と認めることができる」としています。

 四国、九州などから大阪に配転された四人については控訴を棄却しました。

 弁護団は「配転そのものの共通の不利益性を認め、名古屋配転全員の配転の違法性を認めたことは画期的」と評価しています。

 大阪から名古屋に配転された男性(61)は、妻のがん療養中に配転され、妻が亡くなる十カ月前にやっと新幹線通勤が認められました。「みんなが携帯電話で(勝訴を)報告しているのを見てたら、家内に聞かせてやりたかったと思います。会社にむちゃくちゃを改めてほしい」と語りました。(しんぶん赤旗)

 

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