厚生労働省が29日発表した「就業形態の多様化に関する総合実態調査」(2010年10月時点)によると、パートタイムや契約社員、派遣労働者など全労働者に占める非正規社員の割合は38・7%となり、前回調査(07年)の37・8%を上回り、過去最高を更新した。非正規社員を活用する理由(複数回答)は「賃金の節約のため」が43・8%となり、前回調査と同様にトップとなった。 非正規労働者の割合は、パートタイムが22・9%(前回調査は22・5%)でトップ。契約社員が3・5%(同2・8%)で続いた。派遣労働者は3・0%で、前回調査(4・7%)から減少した。 一方、非正規社員に現在の就業形態を選んだ理由を聞いたところ(複数回答)、「自分の都合のよい時間に働けるから」が38・8%(前回調査は42・0%)でトップ。以下、「家計の補助、学費等を得たいから」が33・2%(同34・8%)、「通勤時間が短いから」が25・2%(同23・2%)で続いた。 「正社員として働ける会社がなかったから」は22・5%で第5位だったが、前回調査からは3・6ポイント上昇。派遣労働者だけをみると、44・9%を占めトップ、契約社員でも34・4%で「専門的な資格・技能を活かせるから」の41・0%に次ぐ2番目の理由だっだ。 調査は従業員5人以上の1万6886事業所と、その従業員5万1152人を対象に実施。有効回答率は事業所が61・7%、従業員が64・7%だった。 (sankei biz)