日本航空不当解雇撤回裁判の原告団(パイロット・山口宏弥団長、客室乗務員・内田妙子団長)は3日、京都市の京セラ本社を訪れ、稲盛和夫名誉会長(日本航空名誉会長)に「早期の職場復帰と争議の全面解決」を強く要求しました。日航の不当解雇撤回をめざす京都支援共闘会議(代表・脇田滋龍谷大学教授)と京都総評(岩橋祐治議長)が共同で申し入れました。
激しい風雨をついて、京セラ前で訴えた内田団長は「安心して働ける日本社会のため、必ず勝ちぬく決意でとりくんでいきたい」と決意を述べました。
山口団長が「165人を職場へ戻せ」と集まった支援者らとともに唱和しました。
申し入れでは、3月29、30日に出された東京地裁判決が整理解雇法理を適応するとしながら、会社側の「更生計画」だけをよりどころにしたもので「証拠に基づく原告の主張をすべからく退ける極めて不当な判決」と指摘。日航が整理解雇を行った2010年末の時点で人員削減目標も利益目標も超過達成しており、稲盛氏自身が法廷で「雇用を続けることは不可能ではなかった」と認めていることからも、解雇には合理性も説得性もなく、違法性が浮き彫りになったとしています。
整理解雇をただちに撤回し、原告を職場復帰させることは、日航に求められる社会的責任だとし、「関係する五つの争議を全面解決して、安全優先の真の再建に一日も早く踏み出す」よう求めました。