今春の大学卒業生の進路
調査は5月1日現在の幼稚園から大学院までの全校を対象に実施した。
全国の大学を今春卒業したのは55万9030人。文科省は、契約社員などになる大学生の数を把握するため、今年初めて、雇用期間に1年以上の定めのある「非正規雇用」の項目を追加して調査したところ、2万1990人が該当。これに▽アルバイトなどの「一時的な仕事」に就いた1万9596人▽「進学も就職もしていない」8万6638人を加えた12万8224人(22・9%)が安定した仕事に就いていないことが分かった。
正社員など雇用期間に定めのない「正規雇用」に就いたのは60%にあたる33万5295人(男子17万6025人、女子15万9270人)。このほか、大学院などへの進学13・8%(7万6884人)▽不詳・死亡1・8%(9811人)などとなっている。
同省は昨年まで、「非正規」と「正規」を合わせた雇用を「就職率20+件」として公表しており、同じ区分で見ると、今年の就職率20+件は63・9%で、昨年より2・3ポイント改善した。
例年5月に同省などが公表している「大学卒業生の就職率」は、就職を希望した学生を調査対象とした推計の上、「正規」「非正規」を区別しておらず今回とは違う。