太成学院大(堺市美原区)が、教員が入試やオープンキャンパスなどで休日出勤した際の手当を払わず、堺労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。労働基準法に基づいて請求できる過去2年分(2010年7月〜12年8月)について、昨年10月31日付で支払った。総額は約3千万円にのぼるとみられる。
大学側によると、07年から採用している裁量労働制について「解釈の違いがあった」としている。教員らによると、大学側は休日出勤手当について定めた労使協定を昨春まで教員側に示さず、「裁量労働だから、休日手当は不要」と説明していたという。
私立大は近年、学生募集のために、春から夏にかけて土日にオープンキャンパスや高校への出前授業などを展開。太成学院大では、教員の休日出勤は1人あたり年10〜15日にのぼるという。同大では09年にも正職員の残業代の未払いがあった。