ニューヨークタイムズ社説 “労働者は団結を 賃上げを”

New York Times 2013/02/04

原題は “More Jobs, Higher Pay” 「仕事を増やせ、賃金を上げろ」

「しんぶん赤旗」 2013/02/07

【ワシントン=山崎伸治】5日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「雇用の拡大と賃金の上昇を」と題した社説を掲載し、オバマ米政権の2期目は、最低賃金の引き上げや労働者の組合への加入促進など、労働者を支援する政策を実行すべきだと強調しました。

 社説は財政赤字削減策について、経済が弱いときに政府の支出を抑制するのは「雇用創出に反する」と指摘。「緊縮から需要を促し、投資を支援する方向に政策を転換しないなら、雇用の伸びは鈍いまま、失業率も高いままだろう」と論じています。

 1期目のオハマ政権が「メーン・ストリート(国民)ではなくウォール・ストリート(金融街)の回復」を重視していたと批判。この数年欠けていたのは「力強い労働政策」であり、それは「堅調な雇用拡大と賃金上昇」を目標にすべきだと指摘しました。

 「最低賃金の引き上げ」が賃金体系全体の底上げにつながり、「賃金を引き上げる最も有効な手段だ」と指摘。さらに「労働組合に加盟することも、団体交渉を通じて賃金を引き上げることができる」として、米国組織率が100年で最低レベルにもかかわらず、組合加盟の労働者の賃金が非組合員の賃金を上回っていることを例示しています。

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