セブン&アイ・ホールディングス(HD)は4日、セブン−イレブン・ジャパンやイトーヨーカ堂などグループ主要54社で今春、全社員約5万4千人を対象にベースアップ(ベア)を行うと発表した。デフレ脱却を目指す安倍晋三政権が企業に要請した賃上げに応じた形となる。
小売業を代表する同社としては、賃上げの流れが広がり消費が拡大すれば、業績拡大に寄与するとの思惑もある。
ヨーカ堂などの4社が同日、労使交渉で、組合側が要求する1・24%の定期昇給とベア0・26%で妥結した。ヨーカ堂のベア実施は4年ぶりで、同社員の賃上げ幅は、組合員平均5229円で内訳は定昇4322円、ベア907円。子育て世帯に手厚く、たとえば子供2人がいる35歳社員の場合、約2%(12万円)の年収アップとなる。
54社でのベアは、労使交渉が妥結した4社での賃上げ方針をグループ各社に広げたもの。賃上げ効果を高めるため、一時金の支給ではなく、月給自体のアップを決めた。労組のないセブン−イレブン・ジャパンも同様に賃上げする。
賃上げをめぐっては、コンビニエンスストア大手のローソンが2月、ボーナス増額で、社員約3300人の年収を約3%引き上げると発表。他の大手企業の動向が注目されていた。
(パートなどの非正規労働者約8万5000は対象となっていない−−朝日記事より、管理人)