毎日新聞 2014年02月05日
自民党の渡辺美樹参院議員=2012年6月12日、橋本政明撮影(写真省略)
◇「過労死防止基本法」に賛成の意向も
自民党の渡辺美樹参院議員は4日、同党雇用問題調査会の会合に出席し、自身が会長を務めていた飲食チェーン「ワタミ」のグループ会社社員、森美菜さん(当時26歳)が過労死したことについて「一生の悔いであり、一生かけて償っていきたい」と発言した。
出席した複数の関係者によると、渡辺議員が同会合に出席したのは初めて。謝罪の言葉を述べた後、超党派の議員が成立を目指している「過労死防止基本法」について賛成する意向を明らかにした。さらに「経営者を敵視する企業たたきではなく、経営者を巻き込む形で議論すべきだ」という趣旨の発言をしたという。
ワタミグループでは2008年、森さんが入社後に過労自殺し、森さんの両親が、渡辺議員らに賠償を求め提訴している。両親を支援する「全国一般東京東部労働組合」の須田光照書記長は「両親は渡辺議員の口から過労死の原因を聞きたいと面会を求めたのに応じず、提訴に踏み切った。発言をにわかには信用できない」と話した。【東海林智】