女子大教授、解雇は無効=「追い出し部屋」拒否訴訟−名古屋地裁

時事ドットコム 2014年2月14日

 不合理な事務作業を強いる「追い出し部屋」への異動を拒否し、大学から不当に解雇されたとして、名古屋女子大学教職員組合委員長の山井徳行元教授(64)が大学を運営する学校法人を相手に地位確認などを求めた訴訟の判決が13日、名古屋地裁であった。田辺浩典裁判官は「異動命令は退職に追い込み、反発する者を解雇するのが目的だ」と述べ、解雇を無効と認定した。2011年4月以降未払いとなっている月額約52万円の給与支払いも命じた。

 田辺裁判官は判決で、学校法人越原学園(名古屋市)が山井元教授ら組合員5人を恣意(しい)的に選んで、教職員研修室での勤務を命じたと指摘。「言動を封じ込め、無意味な単純作業をさせて自尊心を傷つけようとした」と非難した。

 判決によると、越原学園は08年3月以降、研修室で組合員に接客マニュアルを書き写させたり、漢字能力検定試験の過去問題を解かせたりした。

 文学部でフランス語を教えていた山井元教授は11年4月、異動を拒否して解雇された。他に研修室勤務を命じられた組合員のうち、2人が解雇され、1人が退職している。

 判決後、山井元教授は「経営体質を改め、正常な大学に戻してもらいたい」と話した。越原学園の広報担当者は「判決は不当で、直ちに控訴する」と述べた。(2014/02/13-19:17

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