朝日デジタル 2014年9月2日
厚生労働省が2日発表した7月の毎月勤労統計調査(速報)で、労働者1人(パートを含む)が受けとった現金給与総額は前年同月より2・6%多い平均36万9846円だった。大企業を中心に夏のボーナスが増え、1997年1月以来、17年半ぶりの上昇率だった。
現金給与総額は、基本給や残業代、ボーナスなどの合計。増加は5カ月連続だ。ボーナスなど特別に支払われた給与が前年同月より7・1%増え、平均10万7517円だった。基本給も春闘で賃上げの動きが広がったことで、1年前より0・7%増。2カ月連続で前年を上回った。
ただ、物価上昇分を除く実質賃金指数は前年同月より1・4%減と13カ月連続でマイナスだった。消費増税後にモノやサービスの値段が上がったためだ。4〜6月の指数が前年比3%台の減少だったのに比べると、減少幅は縮まった。これはボーナスによる一時的な影響が強く、賃金上昇が物価上昇に追いついていない状況は続いている。(平井恵美)