「脱・時間給」、金融・製薬中心に導入へ 厚労省案 16年4月の法施行目指す

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS06H4G_W5A200C1MM8000/?dg=1
日本経済新聞 2015/2/6

 厚生労働省は6日開いた労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で働き方改革の報告書案を示した。時間ではなく成果に賃金を払う「脱・時間給」(ホワイトカラー・エグゼンプション)の導入が柱だ。対象は年収1075万円以上の専門職で、大手の金融機関や製薬会社を中心に導入が進みそうだ。

 厚労省は近く報告書をまとめ、3月下旬をめどに今国会に労働基準法の改正案を出す。2016年4月の施行をめざす。

 報告書は対象の職種として金融ディーラーやアナリスト、金融商品開発、コンサルタント、研究開発職の5つを例示した。年収基準は省令に1075万円以上と盛り込む。労働組合が「省令なら国会審議なしに基準を下げられるようになる」と懸念していたため、労基法に「平均給与額の3倍を相当程度上回る」と明記して際限のない基準の引き下げに歯止めをかける。13年の統計から試算すると937万円になるという。

 導入は本人の同意が条件だ。加えて(1)年104日以上の休日を取る(2)1カ月間または3カ月間の働く時間に上限を設ける(3)1カ月間の深夜労働を一定回数以下にする――のいずれかを採り入れなければならない。

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