【7月28日 AFP】中国上海近郊の、江蘇(Jiangsu)省南通(Nantong)市啓東(Qidong)で28日、日本の製紙会社、王子製紙(Oji Paper)の工場から出る排水を海に流す計画に対し、数万人が参加する大規模なデモが行われた。
AFPの特派員によると、庁舎に群衆が押し入った他、2台の車がひっくり返されるなどした。参加者たちは、中国の役人がよく賄賂として受け取る品とされる酒やワイン、たばこのカートンなどを庁舎で見つけ、奪った。
警官隊と衝突する場面もあり、警察はその後、工場からの排水管は「永久に閉まる」ことになるだろうとマイクロブログで発表し、デモの参加者たちに帰宅するよう呼び掛けた。
参加者の1人によると、排水は啓東にある4か所の漁港のうちのひとつに流れ込む計画だという。この参加者は、デモには5万人が参加したと推定した。一方、別の参加者はマイクロブログ上で10万人と推定している。
現在、中国版ツイッター「新浪微博(Sina Weibo)」では、啓東の地名が入った検索がブロックされている。(c)AFP