3年後に景気は良くなっているが、賃金は上がっていない−−。連合総研が実施した「勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート」でこんな結果が出た。「景気上昇ムードは感じても、自分の働いている会社では実感できていないことや2000年代の好況期にも賃金が上がらなかったことが反映されているのではないか」と連合総研は分析している。
調査は、首都圏と関西圏に住む20〜64歳の民間企業の労働者を対象に行い、2000人が回答した。それによると、3年後の景気について、35.8%が「良くなる」と答えたほか、「変わらない」(34%)「悪くなる」(22.5%)と、景気が改善するとの見方が多かった。しかし、賃金については「良くなる」(19.4%)「変わらない」(48.5%)「悪くなる」(26%)となり、上がらないと考える人が74.5%に上り、生活の行方に厳しい見方をしている人が多数を占めた。【東海林智】