「会社提訴した人の部下に」 オリンパス、退職拒否社員に発令

http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201307260656.html?ref=chiezou
朝日新聞 2013年7月26日 東京

「会社と訴訟をやってるあの人の下に異動せよ」――。オリンパスの現役社員が「退職勧奨を拒否したら不当な配置転換をされた」として、会社を相手に異動の無効などを求める訴えを近く東京地裁に起こす。異動先の部署の上司は「部下のいない『名ばかりリーダーだ』」として会社と裁判中で、社員は「その部署に部下として…

提訴するのはオリンパスの石川善久さん(50)。

訴状などによると、石川さんの異動先のチームリーダーを務めるのは浜田正晴さん(52)。浜田さんは2007年に企業倫理に反すると思われる上司の行動を社内のコンプライアンス室に通報したところ、チームリーダーの役職を外されて畑違いの部署に異動させられた。会社を相手取って訴訟を起こし、昨年6月、最高裁で勝訴が確定。12月1日付でチームリーダーに復帰した。新設の品質教育チームを率いることになったが、同チームに部下が1人もおらず、浜田さんは会社を相手に再び訴訟を起こしている。

損失隠し事件で財務内容が悪化したオリンパスは、昨年秋、希望退職を募った。開発部門にいた石川さんは5回の退職勧奨を断わったところ、昨年12月に品質教育チームへの異動を内示された。新たな職場の上司が誰かを尋ねると「訴訟を起こしてどうのこうのやっていたあの浜田さん」と告げられたという。

両者は面識がなかったが、異動後に浜田さんが石川さんの相談に乗って弁護士を紹介。提訴することになった。

(編集委員・奥山俊宏)

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