時事ドットコム 2013/10/01
総務省が1日発表した労働力調査によると、全国の8月の完全失業率(季節調整値)は4.1%で、前月に比べ0.3ポイント悪化した。悪化は6カ月ぶり。一方、厚生労働省が同日発表した8月の有効求人倍率(同)は前月比0.01ポイント上昇の0.95倍と、6カ月連続で改善した。
失業率が悪化したのは、景気回復に伴い、より良い条件を求めて自発的に離職したり、いったん職探しを諦めたものの再開したりする人が増えたため。厚労省は雇用情勢全般に関する判断について、前月の「一部に厳しさが見られるものの、改善が進んでいる」に据え置いた。
就業者(季節調整値)は前月比3万人減の6300万人、完全失業者(同)は21万人増の272万人だった。
有効求人倍率は、求職者1人当たりに企業から何件の求人があるかを示す指標。8月は2008年5月以来、5年3カ月ぶりの高水準となった。公共事業の増加で建設業の求人が伸びたほか、外国人観光客の増加で宿泊・飲食業も好調だった。都道府県別では、東京都が1.39倍で最も高く、沖縄県の0.56倍が最も低かった。