トヨタ北海道、準社員41人を正社員に登用

日本経済新聞 2013/10/2

 トヨタ自動車北海道(苫小牧市)は1日、同日付で41人の準社員(期間従業員)を正社員に登用したと発表した。リーマン・ショック後に中断した登用を2010年に再開してから最大規模となる。海外向けの部品需要が好調でラインの稼働率が高まるなか、正社員登用で技術の継承や生産体制の強化を進める。

 同社の従業員数は10月1日現在で3269人。そのうち正社員は今回の登用分を含めて2332人に増え、準社員は754人になった。正社員登用は1997年に始め、年100人を超す年もあったが、09年はゼロ。11年は12人、12年は18人にとどまっていた。

 同社はトヨタ自動車の小型ハイブリッド車(HV)「アクア」向けトランスアクスルの新ラインを昨年10月に稼働。6月には北米の「カローラ」向け新型無段変速機(CVT)の生産も始めた。「業績が好調で、業容拡大に向けて人材を育てたい」(同社)という。

 今回で累計1230人の準社員が正社員となった。全従業員に占める正社員の比率は7割強となる。待遇の安定した正社員の増加は地域の経済や雇用にとって好影響となる。同社は「生産動向をにらみながら、今後も積極的に登用を進めたい」と話している。

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