読売新聞 2013年11月22日
残業の削減や有休の取得が進まないのは、「上司の意識」が原因――。
内閣府が男女7000人を対象に行った「ワーク・ライフ・バランス推進のための意識調査」で、こんな実態が明らかになった。
残業する人を上司がどう評価していると思うかについて、「頑張っている」とした人は、1日の労働時間が12時間以上の正社員では53%、10時間未満では38%。「責任感が強い」は、12時間以上で39%、10時間未満で30%。労働時間が長い人ほど、上司が残業を好感していると受け止めていた。逆に、「仕事が遅い」とした人は、12時間以上の26%に対し、10時間未満では37%。上司の意識で労働時間が左右されていることがうかがえる。
有給休暇の取得についても、「時間管理が上手」など上司が好感していると思う人は取得率が高く、「仕事より自分の予定を優先」など否定的だと思う人は取得率が低かった。
男性の家事・育児参加については、「残業が少なくなること」が必要と答えた男性が正社員では最も多かった。また、両親が「男性も家事・育児に参加すべきだ」と考えていた人ほど、実際に携わる時間が長かった。