時事ドットコム 2014/05/13
除染中に作業員が転落し重傷を負ったのに労災の届け出をしなかったなどとして、富岡労働基準監督署(福島県)は13日、労働安全衛生法違反の疑いで、建設会社「クレアーレ」(東京都中央区)と同社福島支店長(53)ら3人を書類送検した。
同署によると、除染作業で労災隠しが発覚したのは初めて。3人は容疑を認め、「労災が発生すると仕事を切られると思った」と話しているという。
送検容疑は昨年9月17日、福島県葛尾村の住宅で除染をしていた男性作業員(38)が、はしごから約5メートル下の地面に転落し、骨盤や左肋骨(ろっこつ)を折る重傷を負ったのに、通常1カ月以内に労基署に提出する報告を怠ったほか、労基署の調査に「寮の階段で転落し負傷した」とうその供述をした疑い。
昨年9月に匿名の通報があり発覚。労基署が調査に入った後の12月、労災を届け出たという。