時給1200円のはずが半分 泣き寝入りも 北海道など「ブラック企業・バイト」で相談窓口

北海道新聞 2014年5月30日

 入学、入社後しばらくしてアルバイト先や就職先の劣悪な労働環境を知るが、違法だと気付けない人は少なくない。

 札幌市内の大学4年生の男子学生(23)は入学後すぐに家庭教師派遣会社でアルバイトを始めたが時給1200円の提示だったのに、実際には600円程度だった。当初は違法だと気付けなかったといい「同じ年代の多くは正しい知識を持っておらず、泣き寝入りする学生が多い」と話す。

 昨年4月に同市内の企業に入社した男性(26)は、時間外労働が月180時間に上り、体調を崩しかけたころに父親が連合北海道に相談。「自分では相談先が分からなかった」と当時の悩みを打ち明ける。

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 違法な長時間労働などを従業員に強いる「ブラックバイト」や「ブラック企業」が道内でも問題視される中、連合北海道や道が、劣悪な労働環境に悩む若者の電話相談を通じた支援強化に乗り出した。

 連合北海道は30、31の両日に電話相談窓口を初めて設置。長時間労働で深夜しか時間がない人も多いことから24時間対応とし、必要に応じて会社との交渉も行う。道も4月から平日のみだった常設の電話相談を土曜日にも拡大した。

 連合北海道の電話相談窓口は(電)0120・154・052(30日午前9時〜31日同9時)。道の窓口は(電)0120・81・6105(毎週月―金曜日は午後5〜8時、土曜日は同1〜4時。祝日除く)。

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