しんぶん赤旗 2014年9月1日
【ワシントン=洞口昇幸】オバマ米大統領は8月30日、「レーバーデー(労働者の日)」を前にした土曜日恒例のラジオ・インターネット演説で、最低賃金の引き上げは当然だと強調するとともに、自治体や企業がさまざまな努力を行っていることを紹介し、最賃引き上げを議会に改めて迫りました。
オバマ氏は現在の変化する経済においても、中間所得層の強化や生活できる適正な賃金など労働者の権利のために、「たたかい続けなければならない」と語りました。
オバマ氏が提案する政府規定の最低賃金、時給7・25ドル(約754円)を10・10ドル(約1050円)に引き上げることが、「勤労世帯を活気づける最も良い方法の一つだ」と強調しました。
オバマ氏は、13州や首都ワシントンで独自に最賃が引き上げられ、シカゴやロサンゼルスでは時給13ドルの実現に向けて取り組まれていると紹介。「トップにいる幸運な少数者がうまくやれるようにすることではなく、懸命に働き、ルールを守ろうとするだれもが成功するようにすることが、国づくりの基盤だ」と訴えました。
レーバーデー 米国の法定休日、9月の第1月曜日で今年は1日。「米国の労働者の社会的・経済的業績にささげる」(米労働省)日とされます。一般的には「夏が終わる日」との位置づけで、多くの自治体で翌日からが新学年です。11月の中間選挙もレーバーデー後から本格的な運動が始まります。