“残業代ゼロより、過労死ゼロ”、“生涯派遣で低賃金につながりかねない“派遣法改悪”NO!“

連合ホームページ 2014年9月26日

「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現 キャンペーン」第3弾スタート! 「9.25労働者保護ルール改悪阻止 行動開始宣言集会」を実施

 9月25日(木)、連合は「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現 9.25労働者保護ルール改悪阻止 行動開始宣言集会」を実施し、労働者保護ルールの改悪阻止を中心とする、「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現 キャンペーン」第3弾をスタートさせた。

 本キャンペーンは、2013年3月〜2013年6月末までの第1弾、2013年10月〜2014年6月末までの第2弾に続く第3弾。
 「労働分野の規制緩和を許さない取り組み」、「将来不安を払拭し、暮らしの底上げをはかる取り組み」、「社会に運動の輪を広げ、仲間を増やす取り組み」を柱に掲げ、大衆行動や世論喚起などを通じて、連合がめざすべき社会像に掲げる「働くことを軸とする安心社会」への前進をはかるものである。

 9月10日には労働政策審議会で労働時間の長さと賃金のリンクを切り離した“新たな労働時間制度”の創設にむけた検討が開始された。また、秋の臨時国会では、先の通常国会で廃案となった“労働者派遣法改正法案”も再び提出・審議される見通しである。更には、“解雇の金銭解決制度の導入”、“低賃金外国人労働者の受け入れ”なども進められようとしている。
 本集会は、これらの政府の動きに対し、すべての働く仲間の力を結集し、断固として立ち向かう行動を改めて開始する位置づけで開催。4,178人の参加者、インターネット中継でつながった全国の地方連合会とともに、力強く意志の結集をはかった。

古賀伸明連合会長 主催者挨拶

海江田民主党代表 来賓挨拶

 冒頭、古賀会長は「すべての働く者の命と健康、そして雇用を守れるか否か、ここからが正念場だ。連合は、労働者保護ルール改悪阻止の取り組みを当面の最重要課題と位置づけ、総力をあげて運動していく。国会では民主党をはじめとする野党と連携して全力で取り組んでいく。職場・地域での呼びかけと積極的な行動をお願いする。働く者の団結で、政府が推し進めようとしている労働者保護ルールの改悪にストップをかけよう。」と呼びかけた。

 続いて、民主党海江田万里代表より来賓挨拶があり、「この臨時国会は『雇用の国会』。まさに、本集会を皮切りに全国の連合の皆さんと民主党が力をひとつにあわせて、働く者の権利・働く者の雇用法制をしっかり守っていこうではないか。スクラムを組んで、共に闘うことを誓う。」と決意の一端を述べた。

 引き続き、連合北海道(旭川)と連合沖縄(石垣島)をインターネットでつなぎ、「全国縦断アピールリレー」のスタートを中継した。
 「全国縦断アピールリレー」は、組合員がタスキをつなぎ、「労働者保護ルールの改悪阻止」をアピールしながら全国をめぐるもの。本集会を皮切りに、12月5日に開催予定の「労働者保護ルール改悪阻止 全国集会」に向け、東日本ルート・西日本ルートに分かれ、2ヶ月あまりの間で全都道府県を走破する。

「全国過労死を考える家族の会」寺西代表

 その後、「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表より、「正しい労働時間管理がなされないことが合法になると、痛ましい過労死が増えはしないか・・・。若者が過酷な労働環境に追いやられ、優秀な人材をなくすことは、日本の未来をなくすこと。安全に働ける労働環境を守っていただきたい。」との連帯の挨拶を受け、危機意識を共有した。

 また、神津事務局長からは情勢報告及び「全国縦断アピールリレー」を核とする、連合の取り組みの提起がなされた。その中で「政府がやるべきことは、額に汗して働く労働者をいかに守っていくかということだ。このことを、力をあわせて声を大にして叫んでいこう。」と、参加者に運動への参画を力強く呼びかけた。

 最後に、冨田珠代自動車総連中央執行委員の提起を受けて「行動開始宣言」を採択し、がんばろう三唱を行い、集会を締めくくった。

行動開始宣言

 働く者の命と雇用が危ない!

 政府は、「世界で一番ビジネスがしやすい環境」を作り上げるため、働く者を守る最低限のルールさえも破壊しようとしている。
 その最たるものが、いくら働かせても残業代を払わなくてよい、いわゆるホワイトカラー・エグゼンプションの導入である。年収が一定水準であれば、働く者の命と健康を守るためにつくられた労働時間のルールを無視して働かせてもよいのか。全く理解できない。
 そして、国会では、一旦廃案に追い込んだ労働者派遣法改正案が、再び提出されようとしている。

 働く者の犠牲の上に成長戦略を描くことを断じて許すことはできない。それは、働く者の9割が雇用者で占める“雇用社会日本”の土台を破壊することであり、経済の好循環を逆回転させるものである。
 われわれは、政府に対し、以下のことを要求する。そして、全国の地域をつなぎ、すべての働く者にともに立ち上がり行動するよう、職場から呼びかけていく。

一.働く者の命と健康を脅かす、労働時間規制の緩和は反対!
 長時間労働の抑制と「過労死ゼロ」を実現する施策こそ講じるべきである。
一.「“生涯”派遣で“低賃金”」につながりかねない労働者派遣法の改悪に反対!派遣労働者の雇用の安定や処遇の改善に向けた法改正を実現すべきである。
一.働く者の声を聴け!雇用・労働政策に係る議論は、ILOの三者構成主義に則り、労働政策審議会で行われなければならない。

 連合は、本集会を起点として、「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」キャンペーン第3弾の行動を開始することを宣言する。
 すべての働く者の団結で、労働者保護ルールの改悪を阻止しよう!

2014年9月25日
9.25労働者保護ルール改悪阻止行動開始宣言集会

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