派遣法 休職制度未整備、退職余儀なく

SankeiBiz 2014.12.29

 働く人の中で「気分が落ち込んだ」「やる気が出ない」など精神的な不調を感じた人のうち、最終的に退職した人の割合は13.3%だったことが28日、労働政策研究.研修機構の調査で分かった。派遣社員や契約社員は正社員より高かった。

 調査担当者は「派遣社員などは、休職制度などが整備されておらず、退職せざるを得ないのが実情だ。働き続けられるような環境を整える必要がある」と話している。

 調査は今年1〜2月、全国の20〜65歳の男女8000人に実施。回答があった4573人のうち、過去3年間に精神的な不調を感じたことがある正社員ら894人分を分析した。

 結果によると、894人のうち、休職も通院治療もしないで働いている人や、休職を経て職場復帰した人などの割合は計80%を超えた。最終的に退職した人は13.3%で、雇用形態別では正社員の12.6%に対し、派遣社員が27.3%、契約社員が21.6%だった。

 雇う側への要望として「業務の内容、量への配慮」を挙げる割合が42.3%で最多。次いで「同僚や上司との人間関係を考慮した配置」(34.9%)、「上司や同僚による日常的な声掛け」(29.6%)だった。

この記事を書いた人